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トランプ資料の背後の怪しげな会社が捜査を行き詰まらせている

投稿日:2017年6月27日

<引用元:ニューヨーク・ポスト 2017.6.24>

ドナルド・トランプについての怪しいインテリジェンス資料の委託先であったワシントンの秘密主義の会社は、彼らの民主党とのつながりについて追求しようとする議会の捜査を妨害している。

上院司法委員会は今月初めにその会社、フュージョンGPSを召喚すると脅した。彼らが質問に答えることを拒否し、その誤りだらけの資料に誰が費用を負担したのかを特定する記録を委員会に提供することを拒否したからだ。資料は大統領選挙中に広まって、現在ホワイトハウスを巻き込んでいるロシア疑惑に拍車をかけてきた。

この会社は何を隠しているのだろうか?フュージョンGPSは自分たちの会社を、「3名のウォールストリート・ジャーナルの元調査報道記者」によって創業された「調査と戦略的インテリジェンスの会社」と称している。しかし、議会の情報筋によると、この会社は実際は民主党のためのライバル調査団体であり、創業者はジャーナリストというより政治活動家で、ヒラリーに賛成、トランプに反対という方針を持っているというのだ。

「傭兵もプロの殺し屋もいませんでした。この人たちはトランプを中傷しヒラリーが大統領選挙に勝つチャンスを促進することに、既定の個人的でイデオロギー的な関心を持っていました」と資料の調査に詳しいある議員は述べた。

フュージョンGPSがトランプのスキャンダルをかき集めるために長らく引退していたイギリスの元スパイを雇ったとき、彼らはある民主党のクリントン側近に雇われていた。2012年に民主党は、共和党大統領候補のミット・ロムニーのスキャンダルを暴くためにフュージョンGPSを雇った。そして2015年に民主党の支持団体のプランド・ペアレントフッドは、妊娠中絶に抗議しているプロ・ライフ活動家の調査を行うためにフュージョンGPSを雇っていた。

更に連邦の記録によると、その会社の共同創業者でパートナーの人物がヒラリー・クリントン大統領候補(当時)の支持者であり献金もしていたことが分かっている。

フュージョンGPSがワシントンでトランプについての下品な資料を静かに広めている間、2016年の9月に共同創業者でパートナーのピーター・R・フリッチュはヒラリー・ビクトリー財団とヒラリー・フォー・アメリカに少なくとも1,000ドルを献金していたことが、連邦選挙委員会のデータで分かっている。また彼の妻もヒラリー陣営に献金していた。

資産記録によるとフリッチュは、クリントンの協力者がフュージョンGPSに融資した2016年に、メリーランド州ベセスダの6つの寝室と5つの風呂付の住宅を230万ドルで購入した。

フリッチュにコメントを求めたが回答はなかった。フュージョンGPSの弁護士は会社の業務内容は機密事項だと述べた。

情報筋によるとフュージョンGPSは、トランプに関する否定的なゴシップを広めることに、その依頼主よりもはるかに関心を持っていたということだ。

フリッチュはかつて、ウォールストリート・ジャーナルのメキシコシティ支局長であった。そしてリベラル派のウィルソン・センターのメキシコ協会で講師を務めたこともあり、メキシコのビジネス界の一族に婿入りした。彼の妻、ベアトリス・ガルシアは、ディナ・グループというメキシコシティのトラックとバスの製造会社の元役員であった。それはトランプが反対しているNAFTAによって利益を得ている会社だ。

その上、フリッチュのフュージョンGPS共同経営者のトーマス・カタンは、イギリス育ちでメキシコではビジネス雑誌を編集していた。3番目の共同経営者、グレン・シンプソンはロシアのウラジミール・プーチン大統領とトランプの両者に対して否定的な見方をしていると言われている。フュージョンGPSに入る前、シンプソンはかつてのクリントン大統領のホワイトハウス職員のためにライバル調査を行っていた。

上院司法委員会は、FBIがトランプ陣営とモスクワとのつながりの可能性についてのスパイ捜査を補うために、その反トランプ資料とそれを書いたクリストファー・スティール(トランプについてのロシア文書を作成するためにフュージョンGPSに雇われた元スパイ)に不当に依存していたのかどうかについても調査している。

FBIは、民主党が資金を提供して作らせたその資料のコピーを選挙戦の真っ最中の8月に受け取った。そして10月にはトランプのスキャンダル裏付けの協力のためにスティールに5万ドルを支払う契約をしたと言われている。トランプ捜査における当局の「独立性について大きな疑問を提起する」関係だと、上院司法委員長のチャック・グラスリー議員(共和党、アイオワ州)は警告した。

上院の調査委員たちは、フュージョンGPSとFBI、そして司法省の間のやり取りの記録の閲覧を求めている。それには現在ヒラリー・クリントンの電子メール捜査の妨害の可能性について議会調査の対象となっているロレッタ・リンチ前司法長官、そして民主党活動家の妻を通してクリントン陣営との経済的、政治的つながりがあるにもかかわらず、忌避しなかったことで上院と司法省検察官から捜査対象となっているアンドリュー・マッケイブFBI副長官とのやり取りも含まれる。上院の調査委員はマッケイブをスティールと交渉したFBI幹部として特定した。

フュージョンGPS同様、FBIは議会調査委員が文書を見つけ出すのに協力しなかった。

スティールはトランプのロシアとのつながりを捜査するためにフュージョンGPSと契約した。彼は2016年6月に捜査を始めてすぐに、ヒラリー陣営に侵入したハッカーは「トランプ陣営とクレムリンの両方から金を支払われていた」のであり、その活動はプーチン政権から行われていたと突飛に主張した。また彼は、フュージョンGPSとヒラリー関係の依頼主に、トランプがオバマを嫌うあまりに売春婦を雇って彼が寝たモスクワのリッツカールトンのベッドで小便をさせ、ロシアの情報機関がトランプを脅迫する必要が出たときのためにそのおしっこパーティの様子を記録したという、疑わしいゴシップを与えたのだ。

その噂に証拠や信頼できる情報源(わざわざ彼のベッドを濡らしたほら話を確かめようとしてはいけない。スティールは「すべての目撃者は口止めされた」とアドバイスしていたのだから。)に裏付けられたものがなかったことを気にすることはない。スティールが彼に金を払っている依頼主のトランプに対する最悪の不安を促進させると、彼らはそれによって25万ドルという途方もない金額を報酬として与えた。

しかし、彼の35ページ以上に渡る「インテリジェンス・レポート」がほとんど役に立たないものだったのは現在明らかである。そして(「標準的な適正評価」を超えると主張している)フュージョンGPSに支払った依頼主はきれいさっぱり持っていかれたのだ。

スティールの最もセンセーショナルな訴えは確認されないままだ。例えばトランプの弁護士、マイケル・コーエンが2016年8月にプラハで、「クレムリンの当局者」とハッキングの計画とされているものについての「秘密の会議」を開いたという彼の主張は、コーエンが自分のパスポートにその当時アメリカからの入出国の記録がないことを示しながら、プラハに行ったこともないと否定し、チェコ当局もコーエンがプラハに行った証拠を見つけられなかったときに、崩れ落ちた。

スティールは1990年以来モスクワで働いたことがなく、直接トランプについての情報を集めるために現地に実際に行っていなかった。彼は2人の人物を経た「友だちの友だち」の情報源に依存していた。実際彼の主張するロシアの情報源のほとんどは直接彼に話したのではなく、「信頼できる同国人に秘密に」まず話してその人が今度はスティールに話したのだった。そしてそれらは常に匿名だった。

しかし、彼の主要な情報源はグーグルだったのかもしれない。「インテリジェンス」と銘打った情報のほとんどが、ニュースの見出しやウィキペディアからの(間違いだらけの)切り貼りに過ぎなかったのだ。

実際、スティールが月次報告書に書いた、トランプとその選挙陣営顧問をロシアに結びつける陰謀情報と思われる内容はの多くは、既に当時のメディアで報道されていたものだった。

例えば同じ8月の報告書で、スティールは当時のトランプ陣営顧問のマイケル・フリンのモスクワ旅行を選挙をハッキングするための「ロシアの工作」に結び付けていた。しかし、その旅行は全く秘密のものでなく、数か月前のことであって広く報道されていた。

そしてそれには何も都合の悪い事はなかった。それはロシアのテレビ放送局のRTの十周年記念夕食会であり、フリンは米国緑の党のジルスタイン大統領候補といっしょにプーチンと同じテーブルについていた。

本当の疑問は、なぜその怪しげな報告書の内容を誰もが真剣に受けとめるだろうかということだ。

しかし、CIAですらそれに信頼を置いたのだ。その資料は最終的に、オバマ前大統領のためのロシアに関する極秘インテリジェンス報告会議に添えられた。彼のインテリジェンスのトップは先月、「私たちはその情報の出所の裏付けができない」と証言したというのに。更にジェームズ・コミーFBI前長官は今月その資料を「みだらで信憑性が確認できない」と表現していたというのに、FBIはカーター・ページのようなトランプ関係者に対する捜査の手掛かりとしてそれを使っていた。

そしてもちろん、民主党幹部議員はトランプに対する非難をでっち上げるためにそれに言及し続けており、リベラル派のメディアは彼らが広めている「ロシアゲート」の陰謀において、トランプの「スクープ」を見つけるためのロード・マップとしてそれを使っている。そしてトランプが選挙中にロシア政府と癒着していたという報道の主眼が、いつか真実だと証明されてトランプ大統領の失脚をもたらすというはかない望みを抱いている。

 

スペリー(この記事のライター)はフーバー研究所のメディア研究員であり、Infiltration: How Muslim Spies and Subversives Have Penetrated Washington.”の著者である。

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