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解任されたNSC職員が明かしたトランプに対する政治闘争の実態

投稿日:2017年8月13日

<引用元:ワシントン・フリー・ビーコン 2017.8.11>

ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のある職員が告発したのは、トランプ大統領に敵対する左翼勢力が政治的な計略を仕掛け、トランプを大統領の座から排除しようとしているという内容だった。


リッチ・ヒギンズは最近までNSCの戦略計画部長を務めていた。そして、ヒギンズは7ぺージに渡るメモの内容を公開した。ヒギンズは5月にそのメモを作成し、その中でポピュリストの大統領に反対の立場を取るマルクス主義の左翼、イスラム主義者、そして政治指導者と政府関係者が共同で情報戦を展開していると警告していた。

ヒギンズは軍隊経験を持つ元ペンタゴン職員であり、不正規戦の専門家であったが、先月そのメモを書いたことを理由に解任された。ヒギンズはメモの中で、そのような攻撃について、通常の党派的な政治的攻撃を受けているとか、敵対的なマスコミの注意を引いているといったことと混同すべきではないと述べていた。

ヒギンズは、ホワイトハウスがそのような活動に対応できずにいるとして批判し、政治的な戦略的攻撃がトランプ大統領の地位を脅かしていると述べた。

国家安全保障担当補佐官のH・R・マクマスター中将は、7月21日にヒギンズを解任した。それは、スタッフに対するリークの内部調査を行う中で、ヒギンズのメモがマクマスターの目に留まった後のことだった。

ヒギンズと共に、デレク・ハーベイとエズラ・コーエン=ワトニックという二名のNSC保守派スタッフが解任されると、政治的な内紛が起こり、保守派の間からは、マクマスター補佐官はオバマ政権の政策を継続することを優先し、トランプのポピュリスト政策に反対しているという非難が出始めた。

元陸軍大佐のハーベイは最近、マクマスターに対して、NSCにオバマ政権から留任しているスタッフが多数いることについて不満を訴えていた。事情に詳しい人々の話によると、マクマスターはハーベイに、「指導力の問題」があると指摘したということだ。

コーエン=ワトニックは、NSCの情報活動シニアディレクターであったが、保守的な考え方が原因でマクマスターと衝突していた。

あるホワイトハウス職員の話では、マクマスターは親トランプを公言するNSCスタッフを排除しようとしていると思われ、マクマスターが大統領の指示に同意できない場合はその指示の実行をわざと遅らせているということだった。

ホワイトハウス内の消息筋によると、トランプはマクマスターについて不満を持っており、マクマスターをアフガニスタンに送ることを検討していたという話もある。

代わりにCIAのマイク・ポンペオ長官を就任させるという可能性があると言われており、ポンペオはトランプにもっと忠実な人物とみなされている。

NSCの報道官はコメントを拒否した。

フォーリン・ポリシー誌が最初にそのメモを公開したのは10日のことだが、消息筋の話としてトランプがそれを読んで「そのことをしゃべりまくっていた」ことを引き合いに出していた。

ヒギンズはメモの中で、「文化的マルクス主義者」の主張を反映した破壊工作への対策を早急に実行に移す必要があると強く主張していた。また、ヒギンズの話では、そのような主張を利用しているのは、イスラム主義者団体と同盟を組んだ左翼だということだ。

大統領選挙の中で、トランプは左翼の主張を打ち破ることができた。その結果、左翼はトランプのことを「支配的な文化的思想の中心となっている文化的マルクス主義のミームに対する実存的な脅威」と見なすようになっているのだ。

「この陰謀グループにとって、トランプは邪魔な存在だ」とヒギンズは述べた。「通常の政治的なものと異なり、これは政治的な闘争であり、現職の大統領の破滅を追及するものだ。トランプの就任以来、状況は危機的なレベルにまで激化している」

敵対勢力には、ディープ・ステートとも呼ばれる永続的な政府機関内部の幹部も含まれている。

他の敵対勢力は、マルクス主義者の破壊工作を支持しており、「グローバリスト、銀行家、イスラム主義者、共和党のエスタブリッシュメント」と共に、政府内部の人間が含まれている。

「グローバリストとイスラム主義者は、自分たちの構想を実現するためには、理想としてのアメリカも、国家と政治のアイデンティティとしてのアメリカも、同様に破壊しなければならないと認識している」とヒギンズは述べた。

政治的な闘争活動は、性差別、人種差別、外国人嫌悪といった話に基づいて、社会における格差を利用しようとしている。その活動は主要なマスコミが実施しており、学術界が中心となって、文化的なマルクス主義とその派生を押し付けることを推進している。

イスラム主義者は、アメリカにおける政治的なイスラムを支持しており、左翼とも協力し合っている。また、イスラム主義者は、左翼がイスラム至上主義者の利益のために西洋文明を縮小させる可能性が最も高いと考えている。イスラム主義者は、アメリカ社会を分断して社会を不安定にしようとしているというのだ。

「これは政治的な闘争活動と敵対的な情報による意図された結果であり、アメリカ社会でその影響を目の当たりにすることができる」とヒギンズは述べた。

ヒギンズは、政治的な闘争活動が複雑な状況を生み出している要因は、「トランプが大統領候補だったときのメッセージから大統領を遠ざけている側近が多いことであり、そのため大統領が支持者から遠ざかり、いつの間にか大統領が孤立化してしまっているのだ」と述べた。

この政治的な闘争は、中国共産党の指導者、毛沢東が使った暴動の手法に倣っている。「毛沢東主義者の暴動では、反国家の構造が国の権力を奪うのに必要不可欠だった」とヒギンズは述べた。「政治的な闘争は、『反国家』の活動の一つとして実行され、反国家のための資金調達と動員を行うこと、または標的とする政治運動を消耗させて解体することを大きな目標としている」

マルクス主義者の戦略戦術では、右翼の政治運動に対して不寛容な態度を助長し、左翼の運動に対する寛容な態度を助長するためにポリティカル・コレクトネスを利用している。

攻撃的な主張はあらゆる場所で行われ、ソーシャルメディア、テレビといったあらゆるメディアの24時間のニュースサイクルで、また外交政策のエスタブリッシュメントの中でも目にすることができる。「深夜のモノローグから、シチュエーション・コメディ、テレビシリーズのミーム、映画のテーマに至るまでエンターテインメント産業に情報を提供している」とヒギンズは述べた。「文化的マルクス主義者の主張は全面展開され、普及し、あらゆる分野で進行している」

大統領に対する情報戦は、あからさまな宣伝、隠れたプロパガンダ、そして潜入工作と転覆工作の手段によって実行されている。

トランプに対して現在行われているキャンペーンは、大統領とその政権の合法性、そして大統領が候補者として推進していたアメリカに対するビジョンの合法性を認めないことを目指している。

主要な反対論は、トランプが非合法的な存在であり、腐敗しており、不正直であるというものだ。二番目の政治的攻撃は、ロシアが選挙に干渉し、トランプが司法妨害を行い、ロシアとの共謀を隠蔽しているということであり、トランプがロシアのウラジーミル・プーチンの「操り人形」だというものだ。

「敵対勢力はこのように組み合わされた話を、自分たちへの批判を黙らせ、トランプ大統領の支持者を中傷する政治的な情報戦のスクリーンとして利用している」とヒギンズは述べた。

「マスコミの人間がトランプ政権に反対する人々の行動や判断に疑問を持つと、直ちに『ロシアのために働いている』とか、『ロシアのプロパガンダを支持している』と言われる」

更に大統領を支持するアメリカ人は「嘆かわしい」人間であり、「人種差別主義者」であるとみなされる。

「トランプ大統領に対する攻撃は、トランプを破滅させようとするだけでなく、トランプを当選へと導いたアメリカのビジョンを破壊するものだ」とヒギンズは述べた。

ヒギンズはメモの結論として、大統領を守ることがアメリカを守ることになるのだと指摘した。「リンカーン大統領が内外の政敵に、公然、非公然に包囲されたのと同じように、トランプ大統領もそのような状況にある」

「リンカーンが失脚すれば共和党もそうなっただろう。トランプ政権は、容赦のない政治的な攻撃によって絶えず後退するように仕向けられてきた。それは、トランプが受け身の姿勢を取って対応が不十分になることを余儀なくされるよう計画されたものだ。大統領は自ら行動することもできるし、事象に左右されることもある。そして、今こそ大統領が追い詰める側に回るときだ」

 

BY: Bill Gertz

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